インドの交通事故、死者は年間16万人に

 

インドの交通事故死者数、2010年度は約16万人と公表

2010年のインドでの交通事故による死者数は、前年度に比べて3万人超も増加して16万人に達したことが厚生省、高速道路及び陸上輸送庁の合同会見で公表された。詳細を確認したいと思い、両方のミニストリーのサイトにアクセスしたが、掲載されていない。まだきちんとまとめきれていないのかもしれない。

WHOによると、世界の交通事故による死者数は約130万人だという。つまり、世界の交通事故による死者の8人に1人(12.3%)はインド人ということになる。こういうととても多く聞こえるが、実はインドの交通事故による死者数は、人口に比して決して多いというわけではない。世界の人口は現在70億人、12億人のインド人口が占める割合は17%に達しているのだから。ではインドの交通事故による死者は少ないと安心していいのだろうか。

インドの道路事情は悪く、インド人の交通マナーも悪く、運転技術も怪しいもんだ。交通事故を減らすための対策も大きく遅れている。一方で中間所得層の増加とともに、二輪車、自動車が増加している。インドの交通事故による死者はこの1年で26%も増加したことになる。想像するに、恐らく現在はリミッターが何もない状態で、車やバイクがただ増え、事故もそれに比してただいたずらに増えているのだと思う。まだ始まりに過ぎず、これからもっと悪くなるに違いない。今年の初めにWHOが中国に対し交通事故死者数を低く公表しているのではないかと疑問を呈し、修正するよう要請した。その数が22万人だった。インドについてもこのままでは、いずれ同じ程度まで上昇してもおかしくない。

 

→インドの交通事故、改めて も参照