2012/2/6 ●移動、DIGHAへ


朝からまたどうも調子が悪く、ふらふらする。風邪のような症状だ。今日はコルカタを出ると決めていたので、あまり意識しないように荷物をまとめてエスプラネードのバススタンドに向かう。今日はコルカタから少し南に下ったDighaという小さな町に行くのだ。何でもインド洋に面した小さな漁村だったようだが、砂浜が美しくて、今ではリゾート地としてインド人には人気なのだそうだ。

10時半に乗ったバスはしばらく快調に飛ばす。ナショナルハイウェイという陸上輸送のインフラを担う道路で、地元の人たちが使う道路とは分離帯で分けられており、交通量も数なくアスファルトも新しく滑らかなので気持ちがいい。バスなのに100km/h以上は出ているだろう、一般乗用車をどんどん追い抜いての快走で、ひとたび事故でも起こせば大惨事になるに違いない。バスの造り自体は日本の観光バスなどとはまったく違ってすぐにぺしゃんこになりそうな車体だ。

道路沿いにため池が断続的に続く。この辺りは湧き水でも湧くのだろうか。水が豊かな土地で、ため池の間を縫うように小道が続き、その奥に民家がポツポツと点在し、さらに向こうには田んぼらしい風景が広がっている。今は休田の時期なのか、ほとんど水は入っていないのだが、もうすでに苗が到着しているところは一部に水を張ってその苗を仮り置きしている。徐々に田んぼに水を張りながら田植えを開始するのだろう。現に田植えの終わったところも少し見かけた。この辺りは年に何回収穫できるのだろう。

16時ごろ到着し、客引きに言われるままに連れて行かれたホテルは条件的にまあまあだったので投宿。体調の悪さは相変わらずで、歩き回るのが辛かったが、せっかく荷物を降ろせたので外に出てみる。砂浜はすぐそばだ。平日だというのに多くのインド人観光客が訪れて、座って打ち寄せる波と夕日が沈むのを眺めている。波を見ていると頭が空っぽになったようにぼーっとするのはどこの国の人間でも変わらないんだな、と変に感心した。

ずーっと見渡す限り浜辺が続き、それに沿って掘っ立て小屋のような簡易式のお店がずらっと並んでいるのに驚いた。子供向けのおもちゃ、貝細工の壁掛けや女性のアクセサリー、魚や海老をまるまる揚げたパコラなどもある。試しにパコラをあれこれ頼むと、220Rs-も払う羽目に。半分も食べきれずにホテルに持って帰る。パコラのせいではないだろうが、体調が悪いままで、下痢が止まらないのでベッドに倒れこみ、寝てはトイレに起き、というのを一晩中繰り返した。