3/3 ●ラージギール

昨日は結果的に移動距離が長くなってしまい、夜の到着も遅くなったので今朝はなかなか起きれなかった。遅めに起きてゆっくりした後バスターミナルへ行く。今日はラージギールに向かう。バスで田舎を走っていると、窓の外にはずっと田園風景が広がっていて、しかもとてもよく管理されているように見える。昔ここへ来た時、赤茶けた大地だけが目立った。乾いた、埃っぽい不毛の地。水分をあまり必要としないとげとげの灌木が生えている土地というイメージがあった。きっと人口も増え開墾も進み、農業技術も向上したのだろう。統計の上では今でも最貧州の一つという汚名を拭えないが、窓の外を眺めていると、何か明るいものを見ているような気がした。

ラージギールに到着すると、ずいぶんというか全く町の印象が変わっていた。ここへ来るのは3回目だが昔の面影は全くなく、町のどこを歩いても思い出せるところがない。そもそも昔は町ですらなかった。村に毛が生えた程度だったのだから当たり前だ。舗装道すらこんなになかったはずだ。ホテルを探し始めるとここでも宿泊拒否に遭う。立て続けに3件。憮然として歩いていると、別の宿の男がたまたま道を歩いていて声を掛けられ、連れて行かれる。どんなところでも今は泊れればOKという気分になりかけている。

町を歩いていると、日本の時代劇に出てくるような駕籠かきのようなものがたくさん並んでいるところがある。尋ねるとこれで近郊の山を観光客を乗せて上り下りするんだそうだ。はぁ、ご苦労さんとしか言いようがない。



ラージギールの私立学校
ラージギールの私立学校