日本の原発事故への苦闘ぶりはインドで連日報道されているようだが、国有のインド原子力発電公社(NPCIL)のサイトでも福島の第一原子力発電所の状況をかなり高い頻度で更新して伝えている。4月初めにインド北部でもM5.5の地震があったこともあり、余計に関心が高まっているのか、ラジャスタン州やU.P州にある原発に影響がないことを強調している。
Atomic power stations in quake-hit North India safe: NPCIL
インドには現在、原子力発電所は6か所あり、そのうち4か所は海沿いに立地している。また、さらに今後新たに7ヵ所で原子力発電所の建設が計画されており、そのうち6か所が海沿いだ。万が一の事故を想定して被害の影響をなるべく少なくするためにも妥当な戦略なのだろうが、福島での津波による事故はインドでも当然想定されることで、建設予定地では不安の声が上がっているという。
それにしてもインドの原子力発電所は今のところ規模が小さいようで、出力が割と低い。今稼働しているのはせいぜい一機あたり100~220MW(メガワット)程度のものばかりで、日本の原子炉一機当たり40~100万KW(400~1000MWに相当)と比べても数分の一から十分の一のようだ。しかし現在計画中で今後できそうなものはどれもかなり出力が高いものばかりで、マハラシュトラ州で計画されているものは1650MWとかなり高出力のものもある。
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