1/24 ●インドに到着

デリー空港に20:30に到着。昨秋にOPENしたと言われるターミナル3の綺麗さに圧倒される。もう悪い意味で「インドの空港だなあ」という印象はない。ひょっとしたら時間がたつにつれてメンテナンスの悪さが目立つようになるのかもしれないが。

空港を出るとすぐにメトロへ続くスロープがあった。そばで掃除している人に尋ねたが、やっぱりまだ開業していない。メトロの空港線はインドで初めての官民合同プロジェクトだという。しかし建設から開業に至るまでトラブル続きだ。そもそも昨年10月にデリーで開催されたコモンウェルスゲームに向けて、8月末に開業する予定で建設が始まったにも関わらず、全く間に合わずに今に至っている。1月初めに走行安全検査が実施されたものの、速度を落とすように指示を受けたばかりでなく、各駅に配備されるセキュリティについてはCISFという鉄道や発電所などインドのインフラ施設で全面的に警備にあたっている政府系の組織の活用を強く迫られ、建設・事業運営を請け負ったリライアンス社は運行計画と警備計画の根本的な見直しに頭を抱えているそうだ。なにしろ検査にパスすれば24時間以内に開業するとまで豪語していたのに、このためにわざわざ雇って編成されていたセキュリティガードが丸っきり宙に浮いている。今更解雇もできないだろう。空港と首都をつなぐメトロといえばテロリストにとってよだれの出るような施設なのに、なぜ今更、というような問題でバタバタしているさまはとてもインドらしい。

エアポートバスで空港を出ると、そこはインドだった。夜のハイウェイをクラクションのスコールを浴びながらバスが走る。交差点で左に曲がりかけて止まる。まっすぐ行くところを間違って左に曲がってしまったらしい。車掌が外に出て後から洪水のようにやってくる車やバイクをせき止めて、バックしながら車の向きを立て直そうとするバスを誘導している。インドだ!