●市内へ出るには電車かバスか
●チャイナタウン
飛ぶ鳥を落とす勢いというか、マレーシアの発展の勢いは凄まじく、6年くらい前に初めてチャイナタウンを訪れたときは、地図を頼りにPasar seni駅に降りたはいいものの、普通は人が利用しない駅の裏口のような、道もない空き地みたいなところに出て、通る人もあまりいないのに、ジュースなどを売る露店商が暇そうにしていて、本当にここがチャイナタウンの玄関口なのかな、と思うようなところだった。さらに進むと「○○商行」とか「○○飯店」とか書かれた古い、味のあるビルが立ち並んでいて、一階の食堂に地元の中国人が毎日顔を出して朝食のお粥を食べながらゆるーい世間話に花を咲かせるような、そんなローカルな雰囲気が残っていた。
しかし毎年のように立ち寄っていると、毎回町が急激に変わっていき、今では駅前には立派なバスターミナルが出来上がっている。ゆるーい空気が漂っていた中華飯店は跡形もなくなり、新しいマンションや商業ビルに代わっていった。
チャイナタウンはクアラルンプールの中では比較的リーズナブルな料金の宿が多いので、トランジットにも都合がいい。また中心のpetaling streetという中華街はナイトマーケットとして有名。実際には昼頃から土産物屋が続々開店するが、特に夜は多くの観光客を集める。面白いのはこのPetaling streetの一つ隣の路地で毎日、早朝から昼前にかけて蚤の市が開かれている。家に眠っていたのか、どこかで拾ってきたか、それとも盗んで来たのかと思われるような、中古品のほかガラクタに近いようなものまで、地べたに広げたシートの上に並べられて売られている。品物は靴、日用雑貨、モバイルグッズ、電動工具、腕時計、どことなくアンティークな香りのするものまで、さまざまだ、衣類は少ない。それを一つ一つ冷やかしながら眺めて歩くと、それだけで結構時間を費やしてしまう。またこの辺りの狭い路地には、市場や露店があったりして散策して飽きない。
●出国編、時間がかかることもあるので、早めに
KLIA2から出国する場合、十分に時間に余裕を持った方がいい。特に午後の便だと尚更だ。先に述べた通りクアラルンプール市内から郊外にかけて道路渋滞がひどく、バスやタクシーを利用する場合は2時間くらいかかると見ておいた方がいい。時間に余裕がなければKL SENTRALから電車(KLIAエクスプレス又はKLIAトランジット)を利用した方が早いし、到着時間が確実に読めるので安心だろう。
自分と同じようにバスで行く人は、KLIA2から来た時と同じ場所(MYDINというスーパーの前)に行けばいい。STAR SHUTTLEのシャツを着た人が一日中パイプ椅子に座って、乗客を案内している。30分おきにバスが来ることになっているが、道路状況により遅れることも多い。
自分の場合、予約した飛行機の時刻が夜、または深夜ということがとても多いので、比較的時間に余裕をもって空港に行けることが多い。そういうこともあって出発時刻の5~6時間前にチャイナタウンを出ることが多い。余った時間は空港で過ごすことにしている。
空港でトランジット、つまり飛行機を乗り換える場合、特にフライスルーではなくて、一度入国して改めてチェックインが必要な場合は要注意だ。少なくとも到着と次の便の出発時刻まで5時間くらいは間隔がないとハラハラしそうだ。飛行機が遅れることもある。エアアジアは当日中の乗り換えはお勧めしません、としている。
さて、空港に到着したらLEVEL3に上がる。KLIA2にはLEVEL1(バス乗り場、カプセルホテル)、LEVEL2(到着ホール、電車乗り場)とLEVEL3(出発ホール)の間に、LEVEL2Mという飲食店だけのフロアがある。間違えないように要注意だ。
LEVEL3ではエアアジアのチェックインカウンターがずらっと並んでいる。自分のフライトがどのカウンターでチェックインを受け付けているのか電光掲示板で確認し、該当のカウンターに並んで荷物を預けたり搭乗券をもらう。この時点で混雑している場合があり、時には30分以上並ばないといけないことがある。家族連れなどは時間がかかり、荷物が重量オーバーとかでカウンターでもめたりしている。自分お場合、チェックインは出発時間の3時間くらい前に済ませて荷物を預け、身軽になっておく。そして遅くとも2時間前にはイミグレのある出発エリアに入るようにしている。
同じLEVEL3のチェックインカウンターの奥に出発エリアがある。入り口でパスポートチェックを受けて入っていくと、すぐにイミグレーションがある。特に午後、夕方はこのイミグレーションの前で乗客がごったがえしていることがある。外(チェックインカウンター付近)からでも混雑状況がよく見えるので、チェックインするときに一度確認し、混んでいるようなら早めに入って手続きを済ませたい。というのは自分の経験では、夕方にここに並ぶだけで40分かかったことがあるからだ。行列に並んでいると「出発に間に合わないから」と申し訳なさそうに列の前に割り込みさせてもらっている人を何度か見かけたことがある。そしてこの後すぐにある手荷物検査は何のために実施しているのかよくわからないほど、ノーチェックだ。
このあと出発ゲートまで結構距離がある。途中で免税店やフードコート、バーやカフェ、マックやバーガーキングなどにいたるまで時間を潰せる箇所が続く。もし出発時刻ギリギリに入って走ってゲートまで辿り着こうとしたら、優に1km以上はあるだろう。ジョギングを日課にしている人はともかく、普通の大人だったら必ず途中でバテてしまうだろう。
時間に余裕があれば、フードコートやカフェ、バーでゆっくりすればいい。料金もそれほど高くないし、ファストフードなどは外と同じだ。だから早めにイミグレを通って、ここで時間をつぶすほうが安心だ。
そして最後に2回目の荷物検査がある。ここはX線検査をしっかりしてボディチェックも行っているので少し時間がかかる。だからここで混雑して通り抜けるのに時間がかかることもあるのだ。
手荷物検査を終えて、ようやく出発ゲートにたどり着くわけだが、行き先によって搭乗券に記された出発ゲート(アルファベットと数字の組み合わせ)は異なり、場合によってはここからさらに300メートルくらい歩くことになる。
ここでも各出発ゲートの間にショップやちょっとしたカフェなどが並ぶ。
●出発エリア、水の問題
出発エリアに入って手荷物検査を通るとペットボトルに入った飲み物など液体は持ち込めないが、ゲート近くのショップでペットボトルの水が販売されていない。これはこのKLIA2ができた当初からの慣行のようだった。エアアジアの機内でのミネラルウォーターの販売に影響するからなのだろうが、その代わり薄っぺらい、プラスチックのフタ付きカップに水が入れられて売られている。買うとその場で飲みきり、機内には持ち込みにくいようになっている。しかしこれがまた高いのだ。当初3リンギットだった。市内では1リットルのミネラルウォーターが通常1リンギットで売られているのに、だ。
そこでKLIA2をよく利用する搭乗客の間で広まったのが、空の水筒やペットボトルを持ち込んで手荷物検査を通り、出発ゲート前のいくつかある飲料水のサーバーから水を汲んで機内に持ち込む方法だ。水を汲むためにこの水飲み場に人が集まる。なんだか貧乏臭いと言えばそうなのだが、今回自分も初めて空のペットボトルを持ち込んでみた。
しかし後でショップで売られている水を見てみると、2リンギット12セントに値下げされているではないか。まあいいや。
●インドルピー再両替
インドルピーは国外持ち出し禁止だとよく聞く。だからインドルピーはインド国外では両替できないから、必ず使い切らないといけないと言われる。