MITU FOUNDATION はBangalore 在住の女性、Kala Chaluが2009年に創設したNGOです。
KalaはMalleshwaramに住む普通の主婦でした。ある日テレビを見ていて知ったこと、、、インドに住む女性のほとんどは生理用品を使ったことがないばかりか、買えるお金がない、そういうものが世の中にあることすら知らない、さらに多くの少女、その母親、祖母、、、女性たちが世代を超えて生理や身体についての基礎的な知識さえなく、「病気」「祟り」「悪魔の仕業」といった迷信を一途に信じていることに衝撃を受けました。
Kalaは医者の父親を持ち、経済的にも社会的にも不自由なく育てられ、教育もしっかり授けてもらい、理性を持って自由に行動できた自分の身の上がいかに恵まれていたかを改めて痛感すると同時に、こうしたインドの女性たちが置かれている悲劇的な状況を変えていこうと決心し、NGOを立ち上げることにしました。
→生理と女子の教育 も参照
→ MITUとはどんな組織か も参照
MITU Foundationの活動内容
MHM(Menstrual Hygiene Management)と、民族衣装の仕立て工程で出る廃棄素材(布地)のリサイクル・アップサイクルによるごみの削減活動に取り組んでいます。
●MHM活動
主にカルナータカ州内の学校や貧困層の婦人グループに講師を派遣し、保健教育を行っています。思春期における身体の変化、女性の体のしくみについて講義を行うと同時に、性犯罪やセクシャルハラスメントから身を守るための注意と意識の向上、女子として尊厳を持って生きることの大切さについて説いています。
また、衛生的な生活、清潔に体を保つことの大切さを訴え、生理用品の紹介から、処理の仕方、学校のトイレにおける焼却炉の設置なども行っています。啓発活動、保健知識の教示、生理用品の扱い方、月経期の生活の仕方の教示、最終処理の提案まで、一連のプロセスを一貫して行うのがMenstrual Hygiene Managementです。
講義で使用されるアニメーションの英語版(実際にはカンナダ語バージョンが使用されます)
●リサイクル・アップサイクル
インドでは、現在でも女性を中心にサリーなど多くの伝統衣装が利用されています。布地をお店で購入し、仕立て屋に持ち込んで自分に合ったサイズの衣装に仕立てててもらうのが一般的ですが、その仕立ての過程で多くのハギレが生まれ、廃棄処分されます。一方でインドではそうした素材のリサイクルシステムが確立されておらず、可燃物の焼却施設も整えられていません。結果的に多くの廃棄物は田舎の土地にまとめて持ち込まれ、廃棄されるだけ、というのが現状です。
MITU FOUNDATIONでは仕立て屋から出た廃棄処分の布地やハギレを引き取り、スタッフがさまざまな衣装小物を制作し、販売しています(これをUPCYCLEといいます)。その売り上げはスタッフ自身の給与のほか、先に述べたMHM活動の資金、女子児童たちへの寄附として使われています。